「自宅保育をしながら仕事って、本当にできるの?」そんな悩みを抱えている方は少なくありません。
実際、思うように時間が取れず、イライラしてしまう日もあるでしょう。それでも、働き方や支援制度を知っておけば、自分に合ったスタイルが見つかるかもしれないですよね。
この記事でわかること
- 自宅保育と仕事を両立する難しさとリアルな現状
- 何歳まで自宅保育する人が多い?データと実例
- 自宅保育中にできる仕事の種類や選び方
- 活用できる助成金や支援制度、頼れるサービス
- よくある疑問に対する分かりやすい回答
それでは、順番にチェックしていきましょう。
自宅保育しながら仕事はできる?両立の現実と限界
子どもを見ながら在宅で働く――理想に見えるこのスタイルですが、現実はなかなか過酷です。
- 「自宅保育×仕事」の両立は、正直かなり厳しい
- 1日のスケジュールは想像以上に過密
- 両立には柔軟な働き方と工夫が不可欠
ここでは「自宅保育 仕事」の両立がなぜ厳しいのか、実情とあわせてご紹介します。
はっきり言って、厳しいです。
在宅ワークとはいえ、子どもが常に一緒にいる状態で仕事をするのは想像以上に困難。特に未就園児の子育ては、想定外の中断や突発的なトラブルが日常茶飯事です。
集中したくてもなかなか没頭できず、スケジュール通りに進まないことも多々あります。
作業効率が落ち、結局夜中や早朝に働くしかない…という日々が続くと、心身の負担も増すばかりなのです。
実録:フリーランス×自宅保育1日のスケジュール
実際に、自宅保育をしながらフリーランスとして働いていた私の1日の流れを書き出してみました。そのリアルが分かってもらえることでしょう。
「子どもが起きている時間帯にはまとまった作業ができない」「夜は寝落ちとの戦い」など、両立の難しさが具体的に伝わる内容です。
気になる方は、ぜひご覧くださいね。
何歳まで自宅保育?多数派は3歳?自宅保育の割合と現実
さて、自宅保育をいつまで続けるか――これも在宅で仕事をする保護者にとって大きな悩みの一つ。
- 自宅保育は「3歳」がひとつの区切りになりやすい
- 3歳までの自宅保育は、体力・収入・サポート体制がカギ
- 実際に何割の人が自宅保育を選んでいるか、統計データをチェック
ここでは、特に「3歳」というタイミングを中心に、自宅保育の区切りや現実を見ていきます。
何歳まで自宅保育するケースが多いか
今の共働きのご時世、以下のような事情で、0歳や1歳から保育園を利用し始める人も増えていますね。
- 早期に仕事復帰しなければならない
- 大きくなってからだと、受け入れ枠が少ない
でも、多くの家庭では「3歳の年度からの入園」、つまり「年少からの入園」をひとつのタイミングとして自宅保育を終了する傾向があります。

この時期になると、子ども自身が集団生活への適応力を高めてくることに加え、家庭での保育限界を感じる親も増えてくるのが理由です。
3歳までの自宅保育は実現可能か
一方、3歳までは子どもの発達において大切な時期とされており、できる限り自宅保育にしたいという考えもありますよね。
ただし、仕事と両立する上ではかなりの工夫が必要です。
特に在宅ワークの場合は、下記のようなポイントが整っていないと「現実的ではない」と感じることも多いでしょう。
3歳までの自宅保育を実現するポイントは…
- 家族やパートナーのサポートがあるか
- 収入が安定し、勤務時間を柔軟に調整できるか
- 育児⇔仕事の切り替えをうまくコントロールできるか など
物理的・精神的なサポート環境がなければ、フリーランスであっても長期間の自宅保育は相当な覚悟が必要になるのです。
自宅保育を選ぶ人の割合をデータで見る
2022年の厚生労働省の資料「こども・子育ての現状と若者・子育て当事者の声・意識」によると、就園していない児童の割合は、以下の様に推移しています。
- 0歳…84%
- 1歳…55%
- 2歳…49%
- 3歳…5%
自宅保育は2歳までで、3歳からは保育園や幼稚園に通っているケースが圧倒的に多くなっています。
認定こども園の利用も年々増加傾向にあり、共働きで仕事をしたいと考える方にとっては、やはり3歳以上は保育施設の活用が現実的な選択肢といえるでしょう。
自宅保育中にできる仕事とは?おすすめの働き方5選
では、「2歳までの自宅保育」や「自宅保育を選ばざるを得ないケース」などで、上手に仕事をこなすには、どのような働き方を選択すればよいのでしょうか?
- 在宅OKのパート・アルバイト
- 短時間OKのシフト制・登録制の仕事
- 自宅で完結する軽作業や内職
- 在宅起業・ネットを活用した副業
- スキルが活きるフリーランス・業務委託
ここでは、フリーランスやアルバイト・業務委託など、柔軟な働き方が可能な働き方を5選ご紹介します。
① 在宅OKのパート・アルバイト
最近では、パート・アルバイトでも「在宅勤務可」「週2日〜・1日3時間〜OK」といった柔軟な求人が増えています。
求人サイトで、「在宅可」「リモートワーク可」「主婦歓迎」といったキーワードで絞り込むと、自宅保育中でも応募できる案件が見つかりやすいでしょう。
特に…
- 事務処理
- カスタマーサポート
- データ入力
などは、雇用側も在宅ワークにしやすく、人気の求人となっていますね。
② 短時間OKのシフト制・登録制の仕事
「毎日は働けないけど、週に数日だけ働きたい」という方には、短時間シフトや登録制の在宅ワークもおすすめです。
- オンライン家庭教師
- 電話オペレーター
- チャット対応
などの業務だと、1日1〜2時間でOKの仕事もあります。
自分のスケジュールに合わせて働ける点が、自宅保育と両立しやすいポイントです。
③ 自宅でできる軽作業系の仕事
- 封入作業
- シール貼り
- アクセサリーの組み立て
など、いわゆる「在宅内職」も、自宅保育中に取り組める選択肢のひとつです。
最近では、インターネットを通じて登録できる在宅軽作業のマッチングサイトも増えており、受注・納品の流れもスムーズになってきていますね。
報酬は低めですが、空いた時間に作業できる手軽さが魅力です。
④ 在宅起業・ネットを活用した副業
ネット活用の副業や、作品販売で起業する人も増えていますね。
例えば、
- ハンドメイド作品の販売(minne・BASE)
- メルカリ出品
- ブログ運営
- インフルエンサー
などです。
収益が安定するまで時間はかかるかもしれませんが、時間や働き方を自分で決められるのが魅力。
今すぐに収入が必要というよりも、「将来に向けて準備を進めたい」というママにおすすめの選択肢となっています。
⑤ スキルを活かすフリーランス・業務委託
スキルがあればフリーランスや業務委託として在宅で働くこともできます。
具体的には…
- ライティング
- webデザイン
- プログラミング
- SNS運用代行
など、仕事内容は多岐に渡ります。
子どもが寝ている時間やお昼寝中に作業できるため、時間を工夫すれば保育との両立も可能。
ただし、案件獲得への努力や、クライアントとのやり取りなども必須のため、最初のうちは想像より遥かにコスパが悪いことは想定しておきましょう。
自宅保育×フリーランスで働くなら!おすすめの仕事・案件5選
自宅保育をしながらフリーランスとして働いていた私の経験から、「フリーランスのおすすめ案件」5つを、深掘りしてご紹介します。
- Webライター
- デザイナー・クリエイティブ系
- SNS運用代行
- オンライン講師
- 事務代行・オンライン秘書
それではまず、webライターの仕事から。
① Webライター|スキマ時間を活かして収入に変える
文章を書くことが得意な方におすすめの仕事。
中には、AIを使用した文章作成がOKな案件もあるんです!
ただし、
- 事実確認
- 表現の最終チェック
- 装飾の挿入
などは、やはり人の手が必要なので、そのあたりも苦にならない人におすすめの仕事でしょう。
クラウドソーシングサイトで検索すると、ブログ記事や企業サイトのコンテンツ作成など、在宅で完結できる案件が豊富に出ています。
納期に間に合えば時間帯も自由なので、自宅保育との相性も◎でおすすめです。
② デザイン・イラスト制作|感性とスキルが活きる
クリエイティブな分野のグラフィックデザインやイラスト制作は、在宅案件が多くあります。
デザインに興味があるなら、まずはCanvaを使ってみましょう。Canvaがある程度使えれば、様々な案件に対応できます。
- YouTubeサムネイル制作
- バナー用画像作成
などもCanvaで簡単に作れちゃうんです!
スマホでもPCでも操作OKなので、自宅保育中の寝かしつけなどでも、ちょこっとずつ編集できます。
また、専門性を高められるなら、さらにPhotoshop・illustratorなどのスキルも身につけたいところです。
そうすると、単価の高い案件がもらいやすくなりますし、表現の幅も広がりますよ。
③ SNS運用・投稿代行|スマホ1つで始められる在宅ワーク
InstagramやX(旧Twitter)、TikTokなどのSNSアカウントを運用する仕事も、近年需要が増えています。
企業や個人の代わりに投稿スケジュールを組んだり、画像・文章を作成して投稿する業務が中心で、スマホ1台で完結することも多いのが魅力になっています。
投稿時間に縛られないケースが多く、予約投稿ツールを活用すれば、自宅保育でもこどもがお昼寝中などの時間にまとめて作業できます。
特別なスキルがなくても始められる案件もあり、育児と両立しやすい仕事のひとつと言えるでしょう。
④ オンライン講師・スキルシェア|好きなことを教える仕事
また、少々レアな案件ではありますが、英語、ピアノ、書道、ハンドメイドなど、自分の得意分野をオンラインで教える仕事も人気です。
でも、自宅保育との相性はあまり良いとは言えません。
なのでまずは、ブログ・SNS・Youtubeなどの「専門家監修」のようなポジションを担当するのがおすすめ。
保育園スタート後から自分で出品活動をしていくと、賢くステップアップして稼げますね。
- ココナラ
- ストアカ
などのプラットフォームを利用すれば、集客の手間も抑えらるのでとても便利ですよ。
⑤ 事務代行・オンライン秘書|裏方業務で安定受注も
経理・スケジュール管理・メール対応などのバックオフィス業務を、企業や個人事業主の代わりに担う仕事もかなり人気です。
定期的な案件に繋がりやすく、単発ではなく「安定的に在宅で稼ぎたい」方にとって非常に嬉しい働き方になっています。
9:00~17:00など、定時内の業務が求められることが多いですが、電話応対などがない限りは、自宅保育しながら仕事をこなすことも、ある程度可能でしょう。
自宅保育中の支援制度・助成金・頼れるサービス
さて、自宅保育×仕事を両立するためには、一人では疲弊してしまう事も多くありますから、制度・支援をうまく活用したいですよね。
- 国の制度・事業
- 自治体独自の助成金・制度
- 育児シェア・民間サポートの活用
それぞれについて、わかりやすくご紹介します。
国の制度・事業
✦ 地域子ども・子育て支援事業
これは、教育・保育施設を利用する子どもの家庭だけでなく、在宅の子育て家庭を含むすべての家庭及び子どもを対象とする事業として、市町村が地域の実情に応じて実施しています。
具体的には、以下のような事業があります。
制度・事業名 | 概要 |
---|---|
利用者支援事業 | 子育てに関する情報提供や相談対応、 必要な支援機関との連絡・調整などを行うサポート制度 |
地域子育て支援拠点事業 | 地域の親子が気軽に交流できる場を提供し、 子育て相談や情報提供、一時預かりなども実施している |
一時預かり事業 | 保護者の就労・病気・育児疲れによるリフレッシュなど、 家庭での保育が一時的に難しい場合に子どもを預かる制度 |
ファミリー・サポート・センター事業 | 育児をサポートしたい人と、助けを必要とする人をつなぎ、 子どもの預かりや送迎などを行う相互援助の仕組み |
✦ こども誰でも通園制度
こちらは、親が働いていなくても未就学の子どもを保育所等に預けられるようにする新たな制度。
2026年度からの本格実施を目指し、現在は一部の自治体でモデル事業や試行事業が行われています。
- 保育園などに通っていない家庭の子どもを対象に
- 保育所や認定こども園などの施設で
- 月10時間程度までの預かり
- 理由を問わず利用可能
子どもが保育施設に通うことで集団生活の機会を得られるほか、保護者も子育てに関する相談支援を受けられるようになることを目指しています。
✦ こども家庭庁ベビーシッター券
正式名称は、「企業主導型ベビーシッター利用支援事業」で、「ベビーシッター派遣事業」とも言われており、この事業の割引券が利用できるんです。
勤務先が承認事業主となっている場合は、ベビーシッターの利用料の一部補助として利用できますよ。
地方自治体独自の助成金・制度
多くの地方自治体(市区町村)では、国の子ども・子育て支援新制度に加えて、独自に在宅育児家庭を支援する制度や助成金を提供しています。
✦ 在宅育児応援手当/在宅保育支援
保育園等に子どもを預けていない家庭に、月額数千円〜数万円を支給する制度。
対象となる子どもの年齢や、第2子以降が対象となるかなどの条件は自治体によって異なります。(例:福井市、花巻市、玉城町、朝来市など)
✦ 子育て世帯への商品券・ギフト券配布
地域経済の活性化も兼ねて、子育て世帯に商品券などを配布する自治体もあります。
✦ 子育て相談窓口・交流会の充実
自宅で育児をする保護者からの相談に応じる体制を強化したり、自宅で過ごすことの多い保護者や子どもたちが、他の親子と交流できるイベントやサロンを開催しています。
育児シェア・民間サポートの活用
自治体や国の制度だけでなく、民間のサポートを上手に使うことも、自宅保育と仕事を両立するコツのひとつです。
- 育児シェアアプリ(AsMamaなど)…近隣の保護者と育児を助け合えるアプリ。送迎や短時間の預かりを頼めるケースも。
- 民間ベビーシッター・家事代行サービス…定期契約やスポット利用で、家事や育児の負担を軽減できます。
- マッチングサービス(キッズラインなど)…口コミ・料金比較しながら、条件に合ったシッターを探せます。
外部の力を取り入れることで、働ける時間を確保しやすくなり、心にも余裕が生まれますよね。
完全に一人で抱え込もうとせず、国や自治体などのサービスに助けを借りながら、「自宅保育×仕事」の負担を少しでも減らしていきましょう。
自宅保育と仕事に関するよくある質問と答え
自宅保育と仕事を両立させようと考えたとき、併せて気になるのが「在宅ワークへの適正」や「子どもを預けるなら、安心できるものなのか」といった点ですよね。
- 在宅ワークに向いている人の特徴とは?
- 自宅保育中でも安心できる託児サービスの資格基準とは?
これらの疑問にわかりやすくお答えします。
在宅ワークに向いている人はどんな人ですか?
在宅ワークには自己管理力が非常に重要。
以下のような人は、在宅ワークと自宅保育の両立がしやすい傾向にあります。
- 自分でスケジュールを立てて動ける
- 限られた時間内で集中して作業できる
- 子どもがいても切り替えができる(中断→再開が可能)
- こまめにタスクの見直しや優先順位の整理ができる
逆に、「誰かの指示がないと動けない」「音や中断があると集中できない」というタイプは少し不向きかもしれません。
在宅ワークに挑戦するなら、まずは1日1~2時間の短時間から始めるのもおすすめですよ。
自宅で子供を預かってくれるサービスは、資格保有者ですか?
民間のベビーシッターや訪問型の保育サービスを利用する際、多くの場合は「保育士」や「看護師」などの有資格者が在籍しています。
ただし、以下の点には注意が必要です。
- すべてのスタッフが有資格者とは限らない
- 運営元や登録サービスによって基準が異なる
- 資格の有無はプロフィールや企業HPで確認可能
信頼性が気になる場合は、「キッズライン」や「ベアーズ」「ママズスマイル」など、運営会社が身元確認や面談を行っている大手サービスを選ぶのが安心です。
事前に口コミや評価も確認し、不安があれば体験利用をしてみましょう。
自宅保育と仕事、無理せず続けるためのヒント
自宅保育と仕事の両立は、決して簡単な道ではありません。
それでも、働き方の選び方や頼れる制度・サービスを知っておくことで、「できること」が少しずつ見えてきます。
今回のまとめ
- 自宅保育と仕事の両立は厳しいのが現実
- 多くの家庭では、2歳ごろまで自宅保育を選択
- 在宅OKのパート・業務委託など、柔軟な働き方がある
- フリーランスでは、ライター・SNS運用などなどがおすすめ
- 助成金や自治体の育児サポートも活用して
自宅保育中の仕事は、大変なことも多くありますが、あなたとお子さんのペースに合ったスタイルで、少しずつ前に進んでいきましょうね。